ヨガや禅の世界ではもちろん、今ではスポーツやビジネス業界でも効果があると言われ、
書店にもマインドフルネス専門の書籍やスポーツやビジネス雑誌にまで大きく載っているのを見かけます。
今回はマインドフルネスの効果は凄いんだよ!こーいうメカニズムがあるから心身にとって良い効果があるんだよ!
って感じの内容です♪
- マインドフルネスの意味
- 脳の簡単な働きについて解説
- マインドフルネスの効果
- 実践する事で心や脳が変化していく仕組みと理論などのメカニズム
などなど、マインド全般について解説
マインドフルネスの意味や効果、心や脳に作用する仕組み
今やマインドフルネスの効果は世界的に高く評価されていますが、マインドフルネスの言葉の意味とはどんなものなのか?
マインドフルネスの意味とは?
まずはマインドフルネスの言葉の意味ですが、
マインドフル/mindfulという言葉は英語でよく使われており、
【留意する】【気にかける】
という意味です。
そしてこの
ネス/nessは、【状態】【性質】を表すので、
マインドフルネス/mindfulnessとは
【気を配る状態】や【留意する状態】
言葉の意味で言うならばこうなります。
1970年代、
マサチューセッツ工科大学で分子生物学の博士号をとり、同大学にマインドフルネスセンター(ストレス低減センター)を立ちあげ大学医学部教授となった、
マインドフルネスの必要さを世に広めてくれた人、
ジョン・カバット・ジン博士
ジョンさんが実践してたくさんの実験や研究をした結果、
マインドフルネスは糖尿病や高血圧、恐れや不安などの感情、鬱、ストレスの低減や睡眠障害などにも効果があることを証明されました。
ジョンさんのマインドフルネスの定義は
「意図的に今のこの瞬間に、
判断せずに注意を払うこと」
意識的に今のこの現実を良い悪いなどの判断を加えず客観的に自分の状態を感じ観る事。
マインドフルネスはただ気を配っている状態や留意した状態だけではなく、ジョンさんの定義する通り、意図的判断を加えず注意を払うこと。
に、なるため、
「意図的に今のこの瞬間に、
判断せずに注意を払うこと」
がマインドフルネスの本当の意味として捉えれそうです。
スティーブ・ジョブズもマインドフルネス瞑想の実践者として有名
ジョブズはマインドフルネスの感覚をこう語っていました。
↓
以下の引用は、
「スティーブ・ジョブズ」(ウォルター・アイザックソン著)より【じっと座って観察すると、自分の心に落ち着きがないことがよくわかる。
静めようとするともっと落ちつかなくなるが、ゆっくりと時間をかけて落ちつかせると、
とらえにくいものの声が聞けるようになる。
この時に直観が花ひらく。
物事がクリアに見え現状が把握できる。ゆったりとした心で、今のこの瞬間が隅々まで知覚できるようになる。
いままで見えなかったものがたくさん見えるようになる】
ジョブズもインドに渡りマインドフルネス瞑想を行うよになり、禅にも興味があったそうです。
ここまで表現できるほど実践し、効果を感じたのが素晴らしいです。
これぞ気付きの瞑想とも言われるマインドフルネス瞑想です。
効果の前に脳の簡単な働きについて。
脳の簡単な基本的な働き
脳の中にはいろんな分野を司っている場所があり、
脳には大脳辺縁系という感情や記憶など情動反応を司る脳があり、
大脳新皮質と言う理論的思考、人間特有の認知機能や理性を司る脳があります。
大脳辺縁系
この本能とも言えるような脳で、大脳辺縁系は情動脳とも言われ、
食欲、睡眠欲、性欲、意欲や喜怒哀楽などの感情や、
血圧、心拍数、記憶、自律神経、ホルモンなどの内分泌、多くの働きに関わる脳です。
良くも悪くも自分の意思とは関係なく感情が働きだし、自律神経やホルモンの働きで身体にも反応が出てきます。
記憶に深く関与する海馬や、五感を通したものを全て受け止め快か不快を判断する扁桃体と言うのもあり、
ストレスになる不安や恐れ、恐怖などのネガティブな感情を感じた時にはこの扁桃体が肥大する。
その扁桃体の肥大を少し和らげることができるのが理性の脳です。
大脳新皮質
大脳新皮質は前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉と左脳、右脳と分けられており、
知覚、認識、言語処理、運動、記憶、推理、分析、思考などの人間らしく考える力、高次機能のある脳の分野で理性脳とも言います。
その脳の中に前頭葉と言う場所があり、
前頭葉も分けられていますが、理性や意欲、言語や記憶、運動や感情のコントロールなど前頭葉だけでもかなり多くの役割を果たしてくれています。
マインドフルネスではこの前頭葉を鍛える事ができます。
大脳基底核
大脳皮質や脳幹を結びつけている神経核が集まったもので、この大脳基底核にも運動調節機能があり、他にも認知や学習、動機づけや感情など多様な働きがあります。
脳幹
脳幹は中脳、小脳、橋、延髄、間脳(視床、視床下部、松果体、脳下垂体)からなる生命維持機能を調節する大切な中枢です。
呼吸は脳幹の働きで勝手に動いてますが、理性で意識することでも呼吸は深める事もできるため、呼吸機能は意識的にコントロールする事によっても活性化されます。
マインドフルネスの効果
マインドフルネスは様々なとこで盛んに研究が行われ、続けることで脳の前頭葉を活性化させると明らかになってきてます。
うつの改善や脳機能の向上
マインドフルネスでは記憶を司る海馬の灰白質の密度を高めてくれ、記憶力や考える力を向上させてくれる。
継続することで集中力が向上し、神経伝達物質の増加や記憶能力に関与するワーキングメモリーも鍛えられ学習能力も高まる。
マインドフルネスは行う事それ自体が脳機能全体を活性化させる。
集中力の向上
マインドフルネスで脳機能を活性化させる事は散漫な脳の働きを抑え集中力の向上になります。
- 継続的集中力=前頭葉 視床
継続的とは集中を持続させる力、
何かに取り組んでも時間が経てば脳の疲労などから集中力が乱れ、
注意力が散漫になり余計な事を考え取り組んだもののはかどならくなってしまいます。集中力の狭義的な意味はほとんどこの継続的集中力の事です。 - 選択的集中力=前頭頂皮質
この集中力があれば物事の選択をする際に余計な事を考えず選択するため、本当に必要な情報を脳が引き出し、それを元により良い選択ができるようになる。
- 実行集中力=前帯状皮質
これはマルチタスク(複数の問題)に行動する時に、集中力を上手く分散させる働きの事です。
- 切り替え能力=前頭前野
何か作業や考えをしている事を別の事に切り替えたりする力で、例えるならばキッチンでご飯を作りながら急に電話が鳴り、
電話に出たら仕事の内容で急に仕事モードに入る、
キッチン仕事しながら仕事の事を考えていれば別だが、完全にご飯支度モードでリラックスしていれぱこの切り替えは以外と難しく、この力があればスムーズにキッチンモードから仕事モードに素早く切り替える事ができる。
そして、マインドフルネスは今の状態、今ある何か、今この時の何かを意識して集中して行うため、
それ自体が練習にもなっているので注意力散漫な人でも少しずつ少しずつ改善して集中力の向上になります。
meditation_literature_review_CFH
http://campus-h.com/
ストレスの低減&DHEAの分泌
マインドフルネスは過度なストレスも低減してくれます。
脳機能の活性化によりストレスホルモンが軽減され、ストレスを悪いストレスとして感じにくくネガティブになりにくい状態になる。
その他でもストレスの原因は様々ですが、そのストレスの原因となる生活環境に影響を与える事でストレスを受けにくくなります。
- マインドフルネスは自律神経の乱れやホルモンバランスの働きを整え睡眠の質をあげる
- 五感の機能改善により神経のリラックス効果も高まり過食も減る
- イライラや不安などネガティブさが減り人間関係が良くなる
- 今に集中する力がつくことで思い込みや幻想に縛られなくなり、過去の後悔や未来への恐れを感じにくくなる
- 自分を俯瞰して見ることができるようになるため、自分が本当に悩んでいるのかいないのかが分かり、悩みがあっても集中力や考察力も向上しているため解決策などを見つけやすくなる。
- 前頭葉が鍛えられ扁桃体の働きを抑えるため、感情のコントロールがしやすくポジティブになったりネガティブな影響を受けにくくなる。
脳の機能向上によりストレスホルモンの分泌を抑えDHEA(デヒドロエピアンドステロン)と言う免疫力向上効果や脳の成長を促す効果のあるホルモンの分泌が高まる。
このDHEAが多く分泌されるとストレスがあってもポジティブになりやすく前向きに捉えやすくなる。
ダイエット効果も高まる
マインドフルネスを行っていると、自然と自分の感覚に敏感になってくる。
自分の状態を感じとれる力がつくことで本当にお腹が減っているのか、ただ口寂しいだけで食事したいのか?に気付ける。
味覚も向上し、食事を味わう事ができるため満足感が高まり食事の量が減る。
五感や脳神経が向上するため、お腹がある程度満たされた時は身体がそれ以上食べなくていいよ!と、満腹中枢からの伝達しっかりと感じとることができ、勢いや惰性で食べる事が減る。
ポルトガルのポルトで開催された欧州肥満会議(ECO)で発表された研究で、マインドフルネスは減量を助ける効果的な方法であることを示唆していると言う結果もあります。
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-05/eaft-ssu051717.php
自制心や共感力の向上
前頭葉が鍛えられる事で感情のコントロールがしやすくなる。
感情に流されず冷静に物事を考える事ができ、物事の冷静な判断や決断がしやすくなるため自制心も向上する。
集中力も鍛えられると、相手の話をよく聞けるようになり傾聴スキルも向上し、物事を俯瞰する力もつくため人との共感力も向上する。
脳の休息
脳は絶えず働いているが、集中していない散漫な状態や脳が暴れまわっている状態では海馬のフル稼働が強いられ脳の神経細胞が収縮する。
海馬の働きにつられて扁桃体も刺激されやすく感情が乱れ、
それに伴い自律神経やホルモンの働きも乱れるためストレスに繋がり、
そのストレスがまた、、、と悪いループにより脳が疲弊してしまいます。
マインドフルネスはその集中力のない散漫なループを止める事ができ、集中力を高める事で脳が無駄に働かないようし、自律神経も安定させてリラックス効果をももたらし、脳を休息します。
アンチエイジング
このテロメアは細胞分裂を起こす度に減っていく、言わば年齢と共に減っていくようなものです。
細胞分裂する度にこのテロメアが短くなり減ってしまう、その度にテロメアが不安定になったり減りすぎることで細胞分裂が上手くいかなかったり最終的には細胞分裂できない状態になっていきます。
マインドフルネスはこの短く減ってきたテロメアを長くしてくれるとも言われ、細胞が元気になりアンチエイジングにも効果があります。
多過ぎて羅列気味になりましたが、下記に分かりやすく一言でまとめてます。
マインドフルネス瞑想の基本的なやり方はこちら↓
マインドフルネスの効果まとめ
ビジネスの世界でも集中力を高め、脳を休めてクリアにさせるなど、仕事の生産性をあげるためにも注目されており、
Googleやインテルなど超有名な世界的企業もマインドフルネスを研修として取り入れているほどです。
スポーツ選手も大会前などの不安や恐れ、過度な緊張などの余計な感情を抑え集中力を高めパフォーマンスを上げるためにマインドフルネス瞑想を実践してる人も多いです。
・扁桃体の肥大を抑えネガティブな感情に支配されにくい
・ストレス軽減して自律神経、心の安定
・脳の休息で雑念を払い睡眠の質を上げる
・睡眠の質が上がり、脳や身体機能の正常化
・集中力や判断力UPで仕事の効率化を計り、身体活動などのパフォーマンスUP
・前頭葉の活性で免疫力UP
・ホルモンのバランスを整えダイエットにも効果的
・五感の正常化
マインドフルネスにはこれだけの効果があります。
ただし、マインドフルネスを行ったからと言ってすぐにこれらの効果が得られる訳ではなく、毎日少しずつ続けることです。
30分のマインドフルネス瞑想を8週間続けて行うことで効果を得られやすく脳も変化していきます。
https://well.blogs.nytimes.com/2011/01/28/how-meditation-may-change-the-brain/
- 仕事の効率化を計り生産性をあげたい、
- クヨクヨする自分を変えたい、
- 心も身体を強く元気になりたい、
- ストレスを減らしたい、
- 幸せに生きたいなどなど、
個人個人なりたい自分や、やりたいことはあると思います。
そのためにはお金をかけて習い事や勉強も必要、それと同時にタダでもできるこのマインドフルネスも精神を整えたりその勉強の効率を上げるために必要です。
「意図的に今のこの瞬間に、
判断せずに注意を払うこと」
理屈抜きに結果が出てるから世界でも注目されたくさん研究もされており、優れた人達もマインドフルネス瞑想を続けているんですね。
前頭葉が活性化され大脳辺縁系にある扁桃体を刺激することでその働きを抑える。
不安などの感情が抑制されてストレスホルモンの低減になり、
余計な事を考えにくく集中力が上がり頭がクリアになる。更に、仕事の生産性やパフォーマンスの向上、判断力や行動力も上がり人生を前向きに捉え幸せに生きやすくなる。
いきなり30分もやろうとすると毎日続かなくなったり疲れが出たり挫折してしまう確率が高いため、
慣れないうちは、
1日1分
慣れてきたら2分、3分、5分、、、、
少しずつ無理なく続ける事が大切です。
3ヶ月、、半年、、と少しずつ続けていれば30分のマインドフルネス瞑想を8週間続けることが可能になり、自分の能力を底上げし、何か自分の中で変化が起きて人生変わるかもしれないですね。